「屯」はかわいい煙突がアクセントの、別荘のような趣の店。
この「屯」は「たむろ」と読み、人が集まる事や、集まる場所という意味があるそうだが、その名の通り、さほど広くない店内は、かわいい暖炉がなんとも言えずほっとする雰囲気で、また行きたくなる感じだった。
真ん中の大テーブルと、眺望の良い窓側の席は埋まっていたのでカウンター席に案内されたが、二人でこっそり写真を撮ったり話ができて、なんとなく落ち着くいい席だった。

私たちが注文したのは「屯コース」１５５０円で、自家製黒豆豆腐、中トロの刺身、がんもどき、ざるそば、デザートの５品。ざるそばは、半そばと半御飯＋味噌汁(漬物付)に変えることもできるので、縦好きはそちらを注文した。
料理はご主人が一人で作っているので、会席料理さながらのゆっくりとしたテンポで出てくるが、のんびりとした雰囲気の中、ぼ〜っと景色でも見ながら待つのはそう苦にならないはずだ。
蕎麦の名店というより、時間のある時に行って、そばと家庭料理をアットホームな雰囲気の中で楽しみたい店だ。夜は要予約だが、夜景を眺めながらの食事はまた格別だろう。